
血圧を下げる食べ物とは?高めの血圧になる原因や予防方法についても解説
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血圧を下げるためには、必要な栄養素を摂取するなど食生活の見直しが重要です。また、食生活以外にも運動の量や睡眠の質などを意識すると、血圧の上昇を抑える効果が期待できます。
この記事では、血圧を下げるために必要な栄養素や食材、高めの血圧になる原因や予防法などを解説します。高めの血圧が気になっていて対策したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
01.血圧を下げるために重要なのは「減塩」
血圧を下げるためには、日々の食生活で塩分を控えることが最も重要です。塩分は血圧と関係が深く、塩分の摂取量が多いと血圧が上がりやすくなります。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、食塩の摂取目標は成人男性で1日7.5g未満、成人女性で1日6.5g未満です。
また、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」では、血圧が高めの方の減塩目標は1日6g未満とされています。
一方、「令和4年 国民健康・栄養調査結果の概要」によれば、日本人の1日あたりの食塩摂取量は男性で10.5g、女性で9.0gです。厚生労働省の摂取目標との差から考えると、平均して1日3g程度の減塩が必要な傾向にあるといえます。
減塩のためには、まずは自分が普段どれくらい塩分を摂取しているかを計算して、目標値との差を知ることが重要です。調味料や商品パッケージの裏にある栄養表示成分をチェックしてみましょう。
02.血圧を下げるために必要な栄養素
血圧が気になる場合は、減塩だけでなく、以下のような血圧を下げるために必要な栄養素を十分に摂ることが大切です。
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- ビタミンE
- 食物繊維
それぞれの栄養素の働きについて、詳しく見ていきましょう。
2.1.カリウム
ミネラルの一種であるカリウムは、血圧を下げるための代表的な栄養素の一つです。
カリウムは体内の浸透圧を一定に保つ役割を担っており、ナトリウムを体の外に排出する作用があります。そのため、塩分が気になる方は積極的に摂取したい栄養素です。
カリウムの1日あたりの目標量は、成人男性で3,000mg以上、成人女性で2,600mg以上です。カリウムは摂取量が多くても体内で調整されるため、摂りすぎにはなりにくいといわれています。
2.2.カルシウム
カルシウムは骨をつくる働きがあるだけでなく、血管など細胞の働きにも影響を与える栄養素です。カルシウムが不足すると、血圧の上昇を招く可能性があるといわれています。
カルシウムの1日あたりの推奨量は、成人男性で700〜800mg、成人女性で600〜650mgです。
カルシウムは体内ではつくられないため、不足しないよう意識して摂ることが望ましいといえます。
2.3.マグネシウム
マグネシウムは骨の形成や体の代謝機能の調整の他にも、血液の循環に関わる栄養素です。特に、血圧の調整に役立ち、不足することで血圧が高くなるおそれがあるため、十分に摂取する必要があります。
マグネシウムの1日の推奨量は、成人男性で320〜370mg、成人女性で260〜290mgです。
なお、過剰摂取により下痢を引き起こす可能性があることから、食品以外のサプリメントなどから摂取する量は成人で1日350mgまでとされています。
2.4.ビタミンE
ビタミンEは、免疫の低下や動脈硬化の原因になる活性酸素の働きを抑える栄養素です。血管を拡張して血液の循環を促す働きがあるため、高めの血圧を下げる効果が期待できます。
ビタミンEの1日あたりの目安量は、成人男性で6.0〜7.0mg、成人女性で5.0〜6.5mgです。
通常の食生活で過剰になることはほとんどありませんが、成人男性で750〜900mg、成人女性で650〜700mgが上限とされています。
2.5.食物繊維
食物繊維はお腹の調子を整えたり、余分な栄養素を排出したりするなど、人間の体で重要な役割を果たすことから「第6の栄養素」とも呼ばれています。ナトリウムを吸着して排出する役割を担っているため、高めの血圧の対策につながります。
食物繊維の1日あたりの目標量は、成人男性で20〜21g、成人女性で17〜18gです。
なお、普段の食事で摂りすぎる心配はほとんどないものの、サプリメントなどで過剰摂取すると、ミネラルの吸収を阻害するおそれがある点は押さえておきましょう。
03.血圧を下げる食べ物
血圧を下げるためには、ここまで説明した栄養素を含む食べ物を食事に取り入れるのがおすすめです。
- カリウムを含んだ食材
- カルシウムを含んだ食材
- マグネシウムを含んだ食材
- ビタミンEを含んだ食材
- 食物繊維を含んだ食材
一つずつ見ていきましょう。
3.1.カリウムを含んだ食材
カリウムを多く含む食材は、以下のとおりです。
種類 | 食材の例 |
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野菜類 |
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果実類 |
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藻類 |
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豆類 |
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穀類 |
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カリウムは水に溶けやすい性質があるため、生で食べられる食材はサラダなどで摂取しましょう。調理する場合は成分が溶け出した汁ごと飲めるよう、スープにするのが良いでしょう。
主食は白米ではなく玄米にすると、約3倍のカリウムを摂取できます。麺類が食べたい場合はそばがおすすめです。ただし、麺類の具材・スープには塩分が多く含まれている可能性があるため、食べ過ぎに注意する必要があります。

3.2.カルシウムを含んだ食材
カルシウムを多く含む食材は、以下のとおりです。
種類 | 食材の例 |
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乳類 |
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野菜類 |
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魚介類 |
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カルシウムは乳製品や野菜、魚介類に多く含まれます。
牛乳やヨーグルトはそのままで食べられるため、調理の手間がかからず取り入れやすいといえます。チーズは塩分やカロリーが高めなことから、他の食材とのバランスを見ながら活用しましょう。
注意点として、カルシウムの吸収率は25〜30%程度とやや低めのため、吸収率を上げるビタミンDと同時に摂ることを心掛けると良いでしょう。ビタミンDは、きくらげや鮭・いわしなどに含まれています。
3.3.マグネシウムを含んだ食材
マグネシウムを含む主な食材は、以下のとおりです。
種類 | 食材の例 |
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種実類 |
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豆類 |
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藻類 |
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マグネシウムは種実類・豆類、海藻類に多く含まれています。
特に種実類はマグネシウムだけでなく、カリウムやカルシウムも豊富な食材です。ただし、種実類であるアーモンドやカシューナッツは高カロリーな食材であるため、1日の適切な摂取量を守りながら食べるようにしましょう。
3.4.ビタミンEを含んだ食材
ビタミンEを含む主な食材は、以下のとおりです。
種類 | 食材の例 |
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種実類 |
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魚介類 |
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肉類 |
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ビタミンEは種実類に多く、魚介類・肉類にも含まれています。
ビタミンEは油に溶けやすいため、炒め物や揚げ物などと一緒に摂ると吸収率が上がります。また、酸化しやすいことから、食材は冷暗所で保管して早めに使いきるようにしましょう。
3.5.食物繊維を含んだ食材
食物繊維が多い食材は、以下のとおりです。
種類 | 食材の例 |
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藻類 |
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穀類 |
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野菜類 |
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食物繊維は動物性食品にはほとんど含まれないため、主に海藻や穀類・野菜から摂取します。
摂取量を増やすには、朝食をオートミールにしたり、デザートや味噌汁に寒天を入れたりするなど一工夫してみましょう。
04.高めの血圧の目安や原因
ここでは、高めの血圧の目安や原因について以下に分けて解説します。
- 血圧が高いと判断される数値
- 血圧が高くなる原因
- 血圧が高いとどのような影響がある?
一つずつ見ていきましょう。
4.1.血圧が高いと判断される数値
血圧が高いとされる数値は、診察室における収縮期(最高)血圧が140mmHg以上、拡張期(最低)血圧が90mmHg以上のいずれかを満たしている状態です。
家庭での計測の場合は基準がやや低くなり、最高血圧が135mmHg以上、最低血圧が85mmHg以上とされています。
血圧が高い方の場合、わかりやすい自覚症状がなく、自分でも気づかないうちに症状が進んでしまうことがあります。気になる方は、家庭や病院で、定期的に血圧を計る習慣をつけると良いでしょう。
4.2.血圧が高くなる原因
血圧が高いとされる日本人の多くは、普段の生活習慣や体質などさまざまな原因の組み合わせで起こるといわれています。
最も大きな理由は食塩の過剰摂取です。和食には味噌汁や漬物、醤油など塩分の多い食べ物があることや、近年ではインスタントラーメンなどの加工食品を食べる機会も増えているため、注意する必要があります。
また、肥満も高めの血圧になる大きな原因の一つです。特に、筋肉の内側に脂肪が蓄積する内臓脂肪が原因の肥満の方は、高めの血圧になる可能性が高くなります。
その他、お酒の飲み過ぎや運動・睡眠不足、ストレス、遺伝なども血圧を上げる原因になります。
4.3.血圧が高いとどんな影響がある?
血圧が高めの方には自覚がない場合が多いものの、放置しておくと、本来は弾力性のある血管が硬くなる動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は、血液が運ばれる心臓や脳などに重大な病気を引き起こす可能性があります。
動脈硬化によって起こる病気の例は、以下のとおりです。
- 脳卒中
- 狭心症
- 心筋梗塞
上記の病気は、急激な痛みなどの症状があるだけではなく、命にも関わります。悪化して病気にならないためにも、今のうちからできる対策を行いましょう。
05.高めの血圧にならないためのポイント
高めの血圧にならないためのポイントは、以下のとおりです。
- 食生活を見直す
- 定期的に運動する
- 睡眠をしっかりととる
- 飲酒や喫煙を控える
それぞれ詳しく解説します。
5.1.食生活を見直す
塩分の摂りすぎは血圧が高くなる原因となるため、まずは普段の食生活を見直してみましょう。
具体的な工夫としては、以下が挙げられます。
- 減塩・低塩タイプの調味料を使う
- 出汁や香辛料を使って調味料の使用量を減らす
- 醤油ボトルをスプレー式にする
- 塩分の多い加工食品を控える
- 麺類の汁は全て飲まずに残す
減塩する他にも、今回紹介した血圧を下げる食材を意識して取り入れるのもおすすめです。継続が大事なので、自分にできそうなものから実践してみてください。
5.2.定期的に運動する
血圧が高くなる原因の一つとして運動不足があります。そのため、定期的に運動する時間をつくり習慣化すると良いでしょう。
できれば1日30分以上、ウォーキングや踏み台昇降などの有酸素運動を行うと良いでしょう。なお、激しい運動は血圧が上昇するため、「ややきつい」と感じる程度にとどめる必要があります。
まずは短い時間から始めるか、買い物や通勤で普段より多く歩くなど、少しずつ負荷を上げていくのがおすすめです。

5.3.睡眠をしっかりととる
睡眠不足も血圧が高くなる原因の一つとされているので、毎日十分な睡眠を意識してとりましょう。
すぐにできる睡眠の質を高める方法としては、以下が挙げられます。
- 毎日同じ時間に布団に入る
- 寝る2~3時間前に入浴する
- 起床直後に自然光を浴びる
- 15分程度の昼寝をする
上記を心掛けて質の高い睡眠をしっかりとると、高めの血圧の予防に役立つでしょう。
5.4.飲酒や喫煙を控える
高めの血圧にならないようにしたい場合、原因とされている飲酒や喫煙を控える必要があります。
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」は、高めの血圧の方に対して、飲酒・喫煙を以下のように控えることを推奨しています。
種類 | 内容 |
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お酒 |
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たばこ |
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最初のうちは、1日・1カ月の摂取量や本数を少しずつ減らすなど、無理のない範囲で行いましょう。禁煙が難しい場合には、専門外来へ相談する方法もあります。
06.基準値を超えたら一度病院を受診しよう
血圧が高い方の場合、自分自身で血圧のコントロールをすることは難しいため、病院に行く必要があります。
自宅に血圧計があり、測った時に基準値よりも超えていた場合、健康診断などで高めの血圧を指摘された場合は、一度病院を受診しましょう。
また、病院の受診が必要となる高めの血圧一歩手前なのが、「高値血圧」です。
診察室における収縮期(最高)血圧が120~129mmHg、拡張期(最低)血圧が80mmHg未満は「正常高値血圧」、収縮期(最高)血圧が130~139mmHg、拡張期(最低)血圧が80~89mmHgは「高値血圧」とされており、食事などの生活習慣の見直しが必要です。
高めの血圧が気になる方は、まずは食生活の見直しから始めてみましょう。
ただ、最初から食事を全て見直すのは難しいため、まずは日々の生活の中に青汁を取り入れてみるなど、手軽にできることからやってみましょう。
07.高めの血圧が気になる方に「Wの健康青汁」
高めの血圧が気になる方におすすめしたいのが「Wの健康青汁」です。
「Wの健康青汁」には、「エラグ酸」「GABA」の2つの成分が配合されています。
エラグ酸は、アフリカで食べられているアフリカマンゴノキの種子から抽出される成分で、肥満気味の方の体重や体脂肪、血中中性脂肪の減少をサポートする機能が報告されています。
GABAは天然アミノ酸の一種で、高めの血圧の減少をサポートしてくれます。
「Wの健康青汁」なら、1日1本飲むだけで2つの成分を手軽に摂取できます。溶けやすい粉末タイプのため、水や牛乳に溶かす他、料理に加えるなどのアレンジにも向きます。

08.まとめ
血圧を下げるためには塩分を控えて、必要な栄養素を十分に摂ることが大切です。カリウムやカルシウム、マグネシウムなど、血圧を下げる食べ物の摂取を意識する必要があります。
また、高めの血圧は、食生活の他にも、肥満や喫煙、飲酒の影響も考えられます。たばこやお酒の量を減らし、運動習慣をつけるよう心掛けましょう。高めの血圧の減少をサポートできる青汁の摂取もおすすめです。
習慣化が大切なため、無理せず取り入れられそうな工夫から始めてみましょう。