
1日に必要な食物繊維はどれくらい?
含まれる食品や摂取する方法について
食物繊維は腸の働きを促したり、体内の余分なコレステロールを排出したりとさまざまな役割を担っています。一方、多くの方が1日の摂取目標に届いていません。摂取量を増やすためには、普段の食生活を改善する必要があります。
そこでこの記事では、食物繊維の概要や1日に必要な量、食物繊維が多く含まれる食材、摂取する際のポイントなどを解説します。食物繊維を深く理解して、より健康的な毎日を手に入れるため、ぜひ最後までご覧ください。
01.食物繊維とは?
食物繊維とは、人間の消化酵素で分解・吸収されない成分のことです。炭水化物・脂質・たんぱく質・ミネラル・ビタミンの5大栄養素と同様に、健康の維持に大切な栄養素であることから「第6の栄養素」とも呼ばれます。
食物繊維は、大きく分けると水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つです。
水溶性食物繊維は海藻や果物などに含まれ、腸内の善玉菌を増やす効果があります。また、糖質やコレステロール、ナトリウム(塩分)の吸収を抑え、体外に排出します。
一方、不溶性食物繊維は根菜や豆類、きのこなどに含まれ、便のカサを増やすなど、腸の働きを促す作用を持つのが特徴です。
このように、食物繊維には健康に欠かせない整腸作用などの機能があります。
02.食物繊維の1日の摂取量
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によると、食物繊維の1日あたりの摂取目標は18〜64歳の男性で21g以上、18〜64歳の女性で18g以上とされています。
年齢・性別ごとに詳しくみると、以下のとおりです。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
3〜5歳 | 8g以上 | 8g以上 |
6〜7歳 | 10g以上 | 9g以上 |
8〜9歳 | 11g以上 | 11g以上 |
10〜11歳 | 13g以上 | 13g以上 |
12〜14歳 | 17g以上 | 16g以上 |
15〜17歳 | 19g以上 | 18g以上 |
18〜29歳 | 20g以上 | 18g以上 |
30〜49歳 | 22g以上 | 18g以上 |
50〜64歳 | 22g以上 | 18g以上 |
65〜74歳 | 21g以上 | 18g以上 |
75歳以上 | 20g以上 | 17g以上 |
一方「令和4年 国民健康・栄養調査結果の概要」によると、食物繊維の摂取量の平均値は男性が19.1g、女性が17.2gでした。
年齢・性別ごとの詳しい数値は、以下のとおりです。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
1〜6歳 | 11.4g | 10.5g |
7〜14歳 | 17.5g | 16.2g |
15〜19歳 | 20.8g | 15.3g |
20〜29歳 | 17.6g | 13.7g |
30〜39歳 | 18.2g | 15.5g |
40〜49歳 | 17.6g | 15.3g |
50〜59歳 | 18.9g | 16.9g |
60〜69歳 | 21.1g | 18.6g |
70〜79歳 | 21.0g | 20.1g |
80歳以上 | 21.5g | 19.0g |
年齢別にみると、成人のうち20〜50代で食物繊維の摂取が目標に届いていない傾向にあります。成人の摂取目標を基準にした場合、1日3食を前提として1食あたり約6〜7gの食物繊維が必要です。
ただし、上記はあくまで平均値のため、実際にどれくらい足りていないかは人によって異なります。健康的な体づくりのためには、自分の現在の摂取量がどれくらいか確認したうえで、足りてない場合には食物繊維を積極的に摂る意識を持つことが重要です。
03.食物繊維が多く含まれる食材
食物繊維が多く含まれる食材は、以下のとおりです。
食品群 | 食品名 | 食物繊維の量(100gあたり) |
---|---|---|
藻類 | 寒天 | 79.0g |
ひじき | 51.8g | |
わかめ | 39.2g | |
穀類 | 全粒粉ライ麦 | 13.3g |
オートミール | 9.4g | |
ポップコーン | 9.3g | |
野菜類 | 枝豆 | 7.3g |
ごぼう | 6.1g | |
モロヘイヤ | 5.9g | |
果実類 | バナナ | 7.0g |
いちご | 3.0g | |
豆類 | 大豆 | 3.1g |
きなこ | 2.4g | |
きのこ類 | しいたけ | 6.4g |
きくらげ | 6.4g |
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
食物繊維は、主に海藻や穀類、野菜などから摂取できます。とくに食物繊維が豊富な寒天は、味に癖がなく他の食材とも合わせやすい食べ物です。デザートや味噌汁などに入れてみるのがおすすめです。
また、朝食をオートミールに変えるだけでも、食物繊維の摂取量を増やせます。野菜で摂る場合は、ポトフやミネストローネなどのスープにすると美味しく摂取できます。
摂取目標を踏まえて、十分な食物繊維が摂れるよう、普段の食事を自分なりに工夫してみましょう。
04.食物繊維を摂取する際のポイントや注意点
食物繊維を摂取する際のポイントや注意点を以下にまとめました。
- 組み合わせを考えて摂る
- 摂りすぎには注意する
- サプリメントや栄養補助食品を活用する
一つずつみていきましょう。
4.1.組み合わせを考えて摂る
食物繊維を摂るときは、相性の良い組み合わせを意識してみてください。効果をより高めたり、他の栄養素の過剰摂取を防いだりするのに役立つためです。
生きた善玉菌である乳酸菌と、もともと腸にある善玉菌のエサとなる食物繊維をセットで摂れば、腸の働きを整える効果が期待できます。
例えば、朝食に追加の1品としてワカメのサラダを取り入れて、デザートにヨーグルトなどを食べるのは良い組み合わせです。
また、食物繊維には、動脈硬化の原因になるコレステロールを吸着・排出する働きがあります。加工肉(ハムやベーコン)などのコレステロールが多い食品を食べる場合は、白米をオートミールに変えるなど、食物繊維が豊富な食材と組み合わてみましょう。
このように、食物繊維はそれ以外の成分や栄養素も意識して摂ることが大切です。
4.2.摂りすぎには注意する
食物繊維は多くのメリットがあるものの、摂りすぎると体の不調を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
例えば、水溶性食物繊維には便をやわらかくする働きがあるため、過剰摂取によりお腹が緩くなる場合があります。
また、食物繊維をサプリメントなどで過剰に摂取すると、ミネラルの吸収を妨げることがあります。
健康にいいからといって食物繊維だけを多く摂るのではなく、全体の栄養バランスを見ながら摂取するといいでしょう。
4.3.サプリメントや栄養補助食品を活用する
毎日の食事で食物繊維を摂取するのが難しければ、サプリメントや栄養補助食品を活用するのも選択肢の一つです。
忙しくてなかなか料理をつくれなかったり、食物繊維の多い食材が苦手だったりする場合もあるでしょう。サプリメントや栄養補助食品を取り入れると、食物繊維はもちろん、他の必要な栄養素も摂取できます。
ただし、サプリメントや栄養補助食品は、あくまでも足りてない栄養素を補うためのものです。1日3食しっかり食べるなど、日ごろの生活習慣を見直し、食事のバランスを整えたうえで活用しましょう。

05.青汁で健康的な毎日を送ろう
食物繊維の不足を感じているときの栄養補給として、毎日の生活に青汁を取り入れてみるのもおすすめです。
以下2つの商品はそれぞれ異なる特徴を持っているため、自分に合うタイプを選んでみてください。
- Wの健康青汁
- 朝イチスッキリ!青汁サラダプラス
一つずつ詳しくみていきましょう。
5.1.Wの健康青汁
「Wの健康青汁」は、エラグ酸とGABAを配合した青汁です。エラグ酸は肥満気味の方の体脂肪に、GABAは高めの血圧の減少をサポートします。
その他、「Wの健康青汁」には食物繊維が豊富な明日葉を始めとした4種類の国産野菜が使われています。さらに乳酸菌・ビフィズス菌も配合し、すこやかでスッキリな毎日をサポートします。
一般的な青汁に多い、苦味の強いケールは使われておらず、抹茶風味で飲みやすい味わいが特徴です。1日1本を水や牛乳に溶かすだけで摂取できるため、手軽に取り入れやすいでしょう。

5.2.朝イチスッキリ!青汁サラダプラス
「朝イチスッキリ!青汁サラダプラス」は、サラダ感覚で飲める青汁です。国産の20種類の野菜や乳酸菌、酵素を配合し、51種類の栄養素を凝縮しています。
忙しくて朝食が摂れない朝でも、1包飲めば不足しがちな栄養素を補えます。そのため、食事にこだわる時間がなく、野菜不足を感じている方にぴったりです。
抹茶やりんごを配合し、青臭さのないスッキリとした味わいも飲みやすさのポイントです。
健康な生活を無理なく始めるきっかけの一つとして、ぜひ活用してみてください。

06.まとめ
食物繊維は多くのメリットがある栄養素です。しかし、成人の1日あたりの目標量に対して、実際の摂取量は不足している傾向にあります。
食物繊維は主に海藻や穀類、野菜などから摂取できるため、相性の良い組み合わせを意識してみましょう。とはいえ、摂りすぎも体に悪影響を及ぼすため、さまざまな食材をバランス良く摂取することが大切です。
必要に応じてサプリメントや栄養補助食品も活用しながら、無理なく食物繊維を取り入れていきましょう。