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2025.10.27

リンパマッサージにはどんなメリットがある?マッサージのポイント・やり方を紹介!

私たちの身体には、全身にくまなくリンパ管が張り巡らされており、免疫機能や体液の調整に重要な役割を果たしています。そのため、リンパ循環の流れを整えることで、さまざまな効果が期待できます。

この記事では、リンパマッサージで得られるメリットや、マッサージをする際の具体的な方法についてポイントを交えて詳しく解説します。

顔や脚のむくみや肩こり、冷え症などにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

私たちの身体には、全身にくまなくリンパ管が張り巡らされており、免疫機能や体液の調整に重要な役割を果たしています。そのため、リンパ循環の流れを整えることで、さまざまな効果が期待できます。

この記事では、リンパマッサージで得られるメリットや、マッサージをする際の具体的な方法についてポイントを交えて詳しく解説します。

顔や脚のむくみや肩こり、冷え症などにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

監修者の顔写真

さとうリンパ浮腫研究所 代表

佐藤 佳代子さとうかよこ

渋谷サクラステージクリニック リンパ浮腫ケア外来チーフセラピスト

20代前半に渡独し、リンパ静脈疾患専門病院においてリンパ浮腫治療と専門教育の研鑽を積む。
むくみに悩む女性の想いとライフスタイルを支える「暮らしのなかのむくみケア」を推奨。
専門セラピスト育成、医療機関や教育機関における技術指導に取り組む。

01.「リンパ」とは?どんな役割があるの?

リンパの図

最近よく耳にするリンパは、身体のなかでいったいどんな働きをしているのでしょうか。

リンパは、専門的には「リンパ系」と呼ばれます。リンパ系には、身体の免疫機能を担うリンパ組織(リンパ節や扁桃腺、胸腺、脾臓など)と、毛細リンパ管に取り込まれた液体(リンパ液)を運ぶリンパ循環があります。

リンパ循環は、体内に存在する「リンパ液」「リンパ管」「リンパ節」の総称です。それぞれ以下のような機能を持っています。

リンパ液 毛細血管から浸出した液体のうち、毛細リンパ管に取り込まれた液体のこと。
主な成分は白血球や、タンパク質、脂肪、細胞の代謝で生じる老廃物、細菌や病原菌、ウイルスなどが含まれる。
リンパ管 リンパ液を身体の各部から心臓方向へ運ぶ管のことで、皮膚表面近くや身体の深部に張りめぐらされている。
リンパ管の中にはたくさんの弁が備わっていて、液体を一方向に流している。
リンパ節 直径1cm以下のそら豆のような形状で、全身に800個ほど存在する。
リンパ管の途中にあり、リンパ液の中の異物を排除する免疫器官の関所として働いている。

リンパ循環は、細胞の間を流れる組織液の一部がリンパ管に入ってリンパ液となり、各所のリンパ節で不要なものが取り除かれて、血液循環(静脈)に戻る仕組みです。老廃物や余分な水分の排出を促し、体内に侵入した細菌やウィルスなどの異物を排除して、再び血液循環に戻したり、免疫機能をサポートする役割があります。

02.リンパ液の流れをよくすることで得られるメリット

リンパ液の流れを改善させて、リンパ循環を整えることで、さまざまな効果が期待できます。具体的なメリットを見ていきましょう。

2.1.むくみが軽減される

誰もが一度は経験したことがあるといわれるほど身近なむくみですが、普段は身体のどこかにむくみが生じると、身体はその変化を察知して自然に解消されるように働きます。

むくみは何かしらの原因でリンパ液の流れが悪くなり、体内に余分な水分が蓄積されて起こる症状です。むくみは、顔や脚に症状が現れやすく、脚の重だるさの他に、不快感やさまざまな不定愁訴(ふていしゅうそ:はっきりとした原因は不明だが、身体に不調を感じる状態)を伴うこともあります。

リンパマッサージでリンパ液の流れを優しく促すことで、溜まった水分や老廃物が効率よく排出されるため、むくみの軽減につながります。むくみが軽減すると見た目がすっきりとするだけでなく、身体の軽さも実感できるでしょう。

2.2.疲労回復の効果が期待できる

リンパ液の流れが滞ると老廃物が身体に残りやすく、疲労物質が排出されにくくなります。疲労物質が体内に蓄積すると、頭痛や肩こり、不眠、肌荒れ、冷え、便秘などの症状を引き起こすことがあります。

さらに、長時間のデスクワークによる運動量の低下やストレスのある生活も、リンパ液の流れを滞らせる要因です。疲労を感じる場合は、疲れがたまりやすい肩や首周りのリンパ循環を改善することで、肩こりや首こりの緩和が期待できます

また、リンパマッサージを日常的に取り入れることで自律神経が整いやすくなるため、眠りも深くなり、心身のリフレッシュにもつながります

2.3.免疫力の向上につながる

横を向く女性の写真

リンパ系にはウイルスや細菌などの異物を排除する働きがあるため、リンパ液の流れが滞りがちになると免疫機能が低下して風邪や感染症などにかかりやすくなります。

リンパマッサージによってリンパ循環が促進されると、ウイルスや細菌などの異常な細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞の働きが活発になり、免疫力の向上につながります。

免疫力が向上することで、ウイルスや風邪に対する抵抗力が高まるため、健康的な身体づくりを目指せるでしょう。

2.4.汚れや古い角質によるくすみが改善され血色が良くなる

リンパ循環は、肌にも影響を及ぼします。リンパ液の巡りが悪くなると血液の循環も影響を受け、新陳代謝が低下して肌のターンオーバーが乱れやすくなります。

ターンオーバーが正常に行われないと、古い角質層が肌表面に残ってしまい、汚れや古い角質によるくすみや肌荒れなどの肌トラブルにつながるため注意が必要です。

顔のリンパマッサージを行うことで血流を改善する効果が期待でき、肌の色ムラや汚れや古い角質によるくすみ、クマが軽減され、肌の血色が良くなります

2.5.肩こりや冷えの予防につながる

リンパ管は、1分間に10~15回ほど自動収縮しながらリンパ液を一方向に運んでいます。さらに筋肉の動き(収縮と弛緩)による筋ポンプ作用によってもリンパ循環は促されています。
このため長時間同じ姿勢でいると動きの少ない部分の筋肉が緊張したり、老廃物が蓄積しやすくなり、肩こりや冷えの原因となることがあります。

特に女性は、男性よりも筋肉量が少ないため、より冷えを感じやすい傾向にあります。

リンパマッサージを重点的に行うことで、全身の血液やリンパ液の巡りが良くなり肩こりや冷えの予防につながります

03.リンパマッサージする際のポイント

リンパマッサージを効果的に行うために、押さえておきたいポイントを紹介します。

3.1.強く擦らずゆっくりと押し流すように動かす

リンパマッサージを行う際は肌を強く擦らず、皮膚を包むように手を密着させてゆっくりと円を描くように皮膚を動かします。強く押しすぎると皮膚を傷つけたり、痛みを引き起こしたりする可能性があるため注意が必要です。

力加減は、日ごろから頑張っているご自分を慈しむように、肌をなでるくらいの優しい圧加減で行うのがポイントです。マッサージの際は、滑りを良くするためにジェルや保湿剤、美容液などを使用すると良いでしょう。

3.2.リンパ循環の流れに沿って行う

人間の身体にはリンパ管が張り巡らされており、内在する弁によって一方向にリンパ液が流れています。リンパ循環の流れに逆らってマッサージを行うとリンパ液の流れを妨げてしまい、体内に蓄積した水分や老廃物を十分に排出させることができません。

そのため、リンパ循環の流れに沿ってリンパを流すことが大切です。リンパ節は首やお腹に最も多く、腕や脚の関節にも存在します。健康な方へのリンパマッサージは、腕や脚のつけ根に向かって行うと効果的です。

3.3.アイテムを使って流す

リンパマッサージは素肌に手で直接行うことが基本ですが、さまざまなアイテムを使うことで、より効果的にリンパ液を流すことができます。例えば、以下のようなアイテムがおすすめです。

  • ・マッサージローラー:肩首用や顔用、脚用、ボディ用などがあり、手軽に使える
  • ・かっさ:天然石や牛の角、陶磁器、木製などからできたプレートで、櫛型・羽型・魚型・眉型などさまざまな形状のものがあり、ケアをする部位によって使い分けができる

マッサージアイテムを使用する際は力を入れすぎず、平らな面を皮膚面に垂直に当てるようにします。また、一度に集中的かつ長時間の使用は避け、短い時間でこまめにケアする方が効果が期待できます。

3.4.暮らしのなかに溶け込ませてケアを続ける

リンパマッサージは、お風呂タイムに行うのがおすすめです。たっぷりと泡立てたせっけんの泡でリンパマッサージをすると、滑りもよく効果的です。

また、スキンケアタイムでのマッサージもおすすめです。皮膚の潤いを保つローションやクリームを腕や脚に塗りながら行うことで、むくみが軽減され、老廃物の排出もスムーズになるためより高い効果が期待できるでしょう。

04.リンパマッサージのやり方

ここでは、身体のパーツ別のリンパマッサージのやり方を具体的に解説します。リンパ循環に沿って行うと、短い時間でも効果的にケアできます。目安として各部位4回ほど行いましょう。むくみが気になる部位は数回繰り返して、より念入りに行うと良いでしょう。(大橋俊夫・佐藤佳代子著:リンパマッサージ健康法(PHP研究所より)

マッサージオイルやジェルを使うときは、あらかじめ手に取り、手で温めてからマッサージを行う部分に塗りながらすすめていきます。

4.1.準備として深部リンパ管の流れの活性化させる

各部位のケアに入る前に、大本の深部のリンパ管(鎖骨のくぼみやおへその奥など)の流れを活性化させてから行うと、より効果的です。

特に鎖骨のくぼみの奥(リンパ管のゴール:リンパ管が静脈につながる部位)やおへその奥(乳び槽:両脚のリンパ管がつながる部位)のリンパ液の流れを次の方法で促しましょう。

  1. 1.肩まわし:鎖骨を動かすように肩をまわす。深部のリンパ管を活性化してから目的の部位のリンパマッサージを行うと、全身のリンパ循環が促される。
  2. 2.腹式呼吸:鼻からゆっくり息を吸い、口から細く長く吐き出すように深く呼吸をするとおへその奥(乳び槽)に優しく腹圧がかかり、脚や腹部深部のリンパ液の流れが促進される。

    まずは、息を一度息を吐ききってから行うとより深く腹式呼吸ができます。

4.2.顔&首のリンパマッサージ

顔&首のリンパマッサージの手順は、以下のとおりです。

  1. 1.肩まわし:鎖骨を動かすように肩をまわす。深部のリンパ管を活性化してから、顔&首のマッサージを行う。
  2. 2.首の側面(側頚のリンパ節:首のつけ根から耳たぶの下までの間):鎖骨に向かってなで下ろし、首のリンパリンパ液を流す。
  3. 3.フェイスライン:親指の腹をフェイスラインに密着させながら耳たぶの方向へなでる。(圧の方向はあごの真下(オトガイリンパ節)や下顎(エラ部分:顎下リンパ節)に向かって)
  4. 4.耳周り:耳の前後に手指を差し込んで皮膚に密着させながら円を描く(耳介前/後リンパ節に向けて)。その後、鎖骨のリンパ節へ向けて流す。
  5. 5.顔:手の平全体を使って、小鼻、頬、目の周り、額の順番に内側から外側(耳介前リンパ節)に向けて優しくなでる。
  6. 6.しあげ:5の流れから、首の前面や側面を通って、鎖骨のくぼみに向かってなでる。

日中は表情筋がよく動きますが、就寝時には動きが少なくなるため、筋肉による排液の効果が一時的に低下します。このためむくみやすい方は、朝方に一番顔が重だるく感じられる傾向にあります。

顔を洗うときや化粧水をつけるときもケアのチャンスです。顔&首のリンパマッサージには、滑りをよくする美容液やジェルの使用がおすすめです。美容液やジェルを使うと保湿力が高まり、美肌効果も期待ができます。

また、首のケアについては以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:首にシワができるのはなぜ?原因や対策方法について徹底解説

首のマッサージ

4.3.肩のリンパマッサージ

肩こりに効果的なリンパマッサージは、以下の手順で行います。

  1. 1.肩まわし:鎖骨を動かすように肩をまわす。深部のリンパ管を活性化してから、肩のマッサージを行う。
  2. 2.わきの下のくぼみ(腋窩リンパ節):くぼみに手のひらを密着させて円を描くようになでる。
  3. 3.肩の上:首のつけ根と肩先の間を鎖骨のくぼみに向けてなでる。
  4. 4.三角筋:三角筋の下から肩先に向けてなでる。
  5. 5.大胸筋:胸周りをわきの下(腋窩リンパ節)に向けてなでる。
  6. 6.肩甲骨の上:肩甲骨の上の触れることのできる範囲の皮膚を鎖骨のくぼみへ向けてなでる。
  7. 7.しあげ:肩周り全体を鎖骨のくぼみやわきの下のくぼみ(腋窩リンパ節)に向けて流す。

肩や首に痛みや違和感がある場合は無理に行わず、痛みが生じない程度の圧加減で行いましょう。

4.4.腕のリンパマッサージ

二の腕や腕全体をスッキリさせたい方は、以下のステップで行います。

  1. 1.わきの下のくぼみ(腋窩リンパ節):くぼみに手のひらを密着させて円を描くようになでる腕の内側~肘:腕の内側に手のひらを密着させて、わきの下(腋窩リンパ節)に向けてなでる。
  2. 2.腕の外側~肘:腕の外側に手のひらを密着させて、肩先に向けてなでる。
  3. 3.肘の内側(肘窩リンパ節):肘の内側に手のひらを密着させて、円を描くようになでる。
  4. 4.肘~手首:肘から手首までの間を包むようにしながら肘の内側に向けてなでる。
  5. 5.手部:手の甲、手の指、手のひらを手首の方向へなでる。
  6. 6.しあげ:指先から腕全体を包みながらわきの下(腋窩リンパ節)の方向へなでる。
    腕のマッサージは、マッサージローラーやかっさなどのアイテムを使うと片手でも効率よくマッサージができます。

4.5.脚のリンパマッサージ

脚がむくみやすい方は、以下の方法で脚のリンパ液を流しましょう。

  1. 1.肩まわし:鎖骨を動かすように肩をまわす。深部のリンパ管を活性化してからマッサージを行う。
  2. 2.腹式呼吸:鼻からゆっくり息を吸い、口から細く長く吐き出すように深く呼吸をする。まずは息を一度吐ききってから行うとより深く腹式呼吸ができる。
  3. 3.脚のつけ根(鼠径リンパ節):脚のつけ根に手のひらを密着させて円を描くようになでる。
  4. 4.太もも~膝:太もも全体に手のひらを密着させて、脚のつけ根(鼠径リンパ節)に向けてなでる。特に太ももの内側にはリンパ管がたくさん走っているので念入りに行う。
  5. 5.膝うら(膝窩リンパ節):膝うらに手のひらを密着させて、円を描くようになでる。
  6. 6.膝~足首:両手でふくらはぎやアキレス腱を包むようにして、膝から足首までの間を膝うら(膝窩リンパ節)に向けてなでる。
  7. 7.足部:内外のくるぶし、足の甲、足の指、足うらを足首の方向へなでる。
  8. 8.しあげ:両手で足先から脚全体を包みながら、脚のつけ根(鼠径リンパ節)の方向へなでる。

重力の影響で、脚のむくみは夕方により感じやすくなります。そのため、お風呂タイムで身体を洗うときに行うのがおすすめです。たっぷりと泡立てたせっけんの泡で身体を洗いながら、脚のリンパマッサージをするとより効果的です。お風呂上りのスキンケアタイムも、ゆったりと寛ぎながらご自分のペースで行ってみてください。

足のマッサージ

05.まとめ

リンパマッサージでリンパ循環の流れがスムーズになると、むくみや肩こり、冷えの改善に加え、疲労回復や免疫力の向上も期待できます。さらに、血行が促進されると汚れや古い角質によるくすみが改善され、健康的で明るい肌を目指せます。

リンパマッサージする際は、リンパ循環の流れに沿って擦らずゆっくりと優しくなでるように流すのがポイントです。肌の滑りをよくするためにジェルや保湿剤、美容液などを使用すると、摩擦によるダメージを防ぎ、心地良いマッサージ効果が得られます。

また、普段から自分の身体に触れてスキンシップを深めることで、安心感が高まったり、小さな身体の変化にも気づきやすくなり、むくみや冷え、不調などに対してより早めに対処できるようになります。

健康的な身体づくりのためにも、ぜひ暮らしのなかにリンパマッサージを取り入れてみましょう。