
ヘパリン類似物質とは?期待できる効果やおすすめのスキンケアアイテムを紹介
ヘパリン類似物質はその優れた保湿効果から、肌の乾燥ケアや肌荒れ(※)防止ケアに用いられることの多い成分です。
ですが、「ヘパリン類似物質は保湿力が高い」と聞いたことがあっても、具体的な効果や同成分配合のスキンケアアイテムについてまで詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ヘパリン類似物質の基本知識や具体的な効果について詳しく解説します。乾燥が気になる肌におすすめアイテムも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
(※)肌あれ、あれ性
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ヘパリン類似物質はその優れた保湿効果から、肌の乾燥ケアや肌荒れ(※)防止ケアに用いられることの多い成分です。
ですが、「ヘパリン類似物質は保湿力が高い」と聞いたことがあっても、具体的な効果や同成分配合のスキンケアアイテムについてまで詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ヘパリン類似物質の基本知識や具体的な効果について詳しく解説します。乾燥が気になる肌におすすめアイテムも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
(※)肌あれ、あれ性
01.ヘパリン類似物質とは?ヘパリンとの違い
まずは、成分名がよく似たヘパリンとの違いについても触れながら、ヘパリン類似物質の基本知識を深めていきましょう。
2.1.保湿効果に優れた「ヘパリン類似物質」
ヘパリン類似物質は、人の肝臓で生成される「ヘパリン」と似た化学構造を持つことから、「ヘパリン類似物質」と名付けられました。ヘパリンが持つ優れた保水性に着目し、その保湿効果を引き出せるように開発された、保湿成分の一種です。
ヘパリン類似物質の保湿効果を正しく理解するには、肌の「ラメラ構造」について知っておくことが重要です。
肌の角質層内では、水分と油分がミルフィーユのように交互に重なり合っており、これをラメラ構造と呼びます。ラメラ構造は肌を乾燥や外部刺激から守るバリア機能として働いていますが、加齢や生活習慣の乱れなどでこの構造が崩れるとバリア機能が低下し、外部からのわずかな刺激にも過敏に反応してしまう敏感肌の状態になってしまいます。
塗布することで肌のすみずみまで浸透(※)するヘパリン類似物質は、乱れたラメラ構造そのものを立て直す働きを持っています。これは、肌表面に膜をつくるコラーゲンや角質層の細胞間脂質を補うセラミドなどとは異なり、肌を土台から整える根本的なケアにつながります。
ラメラ構造が再構築されることで、潤いバリア機能をサポートし、乾燥や外部刺激にゆらぎにくい、健やかな肌へ導いてくれます。
(※)角質層まで
2.1.抗凝固作用をもつ「ヘパリン」
ヘパリン類似物質の名前の由来となった「ヘパリン」は、血液を固まりにくくする抗凝固作用(こうぎょうこさよう)を持つ成分です。
医療現場では、血栓塞栓症の予防や治療、点滴などで使うカテーテル挿入時の血液凝固を防ぐために活用されています。
このように、ヘパリンは肌を保湿するものではなく、生命に直結する疾患の予防や治療などの目的で用いられるのが一般的です。
02.ヘパリン類似物質にはどのような効果があるのか
ここでは、ヘパリン類似物質が持つ代表的な3つの効果について解説します。
2.1.保湿作用
前述したとおり、ヘパリン類似物質には高い保湿作用があります。
肌の潤いバリア機能に直結するラメラ構造を整え、肌の最上層となる角質層の水分と油分のバランスを保ってくれるため、潤いに満ちた健やかな肌を維持しやすくなるのです。

2.1.肌荒れ防止
ヘパリン類似物質は、肌荒れ防止も期待できます。肌は乾燥によって潤いが不足しバリア機能が低下すると、外部からのわずかな刺激にも過敏に反応し、さまざまな肌トラブルを引き起こします。
しかし、ヘパリン類似物質によって保湿・保水力が高まった状態の肌は、バリア機能が正常に働きやすいため、肌荒れ(※)などを防ぐことができるのです。
(※)肌あれ、あれ性
03.ヘパリン類似物質配合のスキンケアアイテムにはどのようなタイプがある?
次は、ヘパリン類似物質配合のスキンケアアイテムにはどのようなタイプがあるのか、それぞれ詳しく紹介します。
3.1.ジェルタイプ
ジェルタイプのヘパリン類似物質配合のスキンケアアイテムは、みずみずしいテクスチャーと、ベタつかない使用感が特徴です。
伸びがよく摩擦をかけずに肌に塗布できるので、顔はもちろん、首や手の甲など年齢サインが出やすい部分の保湿ケアアイテムとして活用するのもおすすめです。
3.1.1. 薬用スーパーモイスチャージェル(医薬部外品)


※1:カラギーナン(増粘剤)、海水乾燥物(基剤)
※2:TPCマーケティングリサーチ調べ(2025年5月時点)
「薬用スーパーモイスチャージェル(医薬部外品)」は、3つの有効成分であるヘパリン類似物質と酢酸DL-a-コフェロール、グリチルリチン酸ジカリウムに加えて、モイストアップエキス(※1)を配合した薬用オールインワンジェルです。
有効成分と美容成分(※3)が肌の角質層までめぐり、潤いバリア機能をサポートすることで、みずみずしくツヤのある肌へと導きます。
(※1)カラギーナン(増粘剤)、海水乾燥物(基剤)
(※2)TPCマーケティングリサーチ調べ(2025年5月時点)
(※3)保湿成分
おすすめアイテム

3.2.クリームタイプ
ヘパリン類似物質配合のスキンケアアイテムには、水分と油分を混ぜ合わせたクリームタイプのものもあります。クリームタイプに限った話ではありませんが、すべての化粧品は水分と油分のバランスによって大きく以下の2種類に分けられます。
種類 | 特徴 |
---|---|
水中油型(Oil in Water, O/W) |
|
油中水型(Water in Oil, W/O) |
|
クリームタイプのスキンケアアイテムは種類によって使用感やテクスチャーが異なるので、肌質や好みに合ったアイテムを選ぶようにしましょう。
2.3.ローションタイプ
ヘパリン類似物質配合のスキンケアアイテムには、化粧水のように水分を多く含むローションタイプもあります。
ローションタイプのアイテムは、液状に近いテクスチャーと軽めの使用感が特徴です。肌なじみがよくベタつきを気にせずに使えるので、顔以外にも腕や脚、デコルテなど、全身の保湿剤として活躍します。
04.ヘパリン類似物質以外の保湿剤・保湿成分
ここまでヘパリン類似物質について解説してきましたが、それ以外の優れた保湿剤や保湿成分についても知識を深めておくことで、自身の肌悩みに必要な成分がわかるようになり、肌質に合った保湿ケアアイテムを取り入れやすくなるでしょう。
保湿剤はその働きによって、大きく以下の2タイプに分けられます。
タイプ | 特徴 |
---|---|
モイスチャライザー(湿潤剤) | 肌に水分を与え、その状態を保持するタイプの保湿成分 |
エモリエント(閉塞剤) | 肌表面に油分の膜を張り、水分の蒸発を防ぐタイプの保湿剤 |
ここからは、代表的な4つの保湿成分についてそれぞれ詳しく解説します。
4.1.コラーゲン
コラーゲンは全身のさまざまな組織に存在するタンパク質の一種で、肌のハリに欠かせない成分です。皮膚だけでなく、骨や血管などの多様なパーツの組織構成にも深く関わり、細胞同士を繋ぎ合わせる役割を担っています。
スキンケアの観点から見ると、コラーゲンはハリ・ツヤのある肌を保持するうえで重要な成分といえます。体内のコラーゲンは年齢とともに徐々に減少していくため、コラーゲン配合のスキンケアアイテムを使用することで、気になる年齢サインに効率的にアプローチできるでしょう。
より具体的なコラーゲンの役割や効果などについては、下記の記事でも詳しく解説しています。気になる方は、ぜひこちらも参考にしてください。
関連記事:コラーゲンの効果とは?効果的な摂取方法を詳しくご紹介

4.1.1. リフティングジェル


「リフティングジェル」は、最高濃度のコラーゲン(※3)を配合したオールインワン美容液ジェルです。濃密な潤いで肌を包みこんでくれるため、日々のスキンケアに取り入れることでもっちりとしたツヤ肌へ近づくでしょう。
肌のゆるみ(※1)や肌の乾燥が気になる方、引き締まったハリのある肌をめざしたい方におすすめです。
(※1)ハリのない肌のこと
(※2)浸透は角質層まで。サクシノイル加水分解コラーゲンアスコルビルリン酸Na(保湿成分)
(※3)パーフェクトワン美容液シリーズ中、最高濃度のコラーゲン(保湿成分)配合
(※1)ハリのない状態のこと
おすすめアイテム

4.2.ワセリン
ワセリンは、石油から不純物を取り除いて精製された保湿剤の一種です。
肌に塗布すると表面に薄い油分の膜を張り、角質層から水分が蒸発するのを防ぎます。エモリエントタイプのスキンケアアイテムとして知られており、子どもから大人まで肌質や年齢を問わずに使いやすい点が魅力です。
4.3.尿素
尿素は体内に存在する保湿成分の一つで、潤い肌のバリア機能をサポートする力に長けています。
尿素配合のスキンケアアイテムは、古い角質層をやわらかくする角質軟化効果に優れ、保湿効果に優れているのが大きな特徴です。保湿剤としてはクリームタイプのものが多く、硬くなった肘やかかとなどの保湿ケアにも使用できます。
4.4.ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は高い保湿力を持ち、肌の乾燥防止に効果的な成分です。
乾燥による肌荒れ(※)予防ケアにも役立つため、ヒアルロン酸配合のスキンケアアイテムを取り入れることで、ハリのある肌を維持しやすくなるでしょう。
化粧水やクリームなど、ヒアルロン酸は多様なスキンケアアイテムに配合されているので、自身の肌質に合ったアイテムを選びやすい点も魅力です。
(※)肌あれ、あれ性
05.まとめ
ヘパリン類似物質は、肌の潤いバリア機能として働くラメラ構造を整える作用を持つ、高い保湿効果が期待できる成分です。
保湿作用のほか、肌荒れ(※)を防ぐ作用などもあり、乾燥しがちな肌を健やかな状態へと導きます。
ヘパリン類似物質配合のスキンケアアイテムには、クリームタイプやローションタイプなど、さまざまなタイプがあります。自身に合ったスキンケアアイテムを取り入れて、潤いに満ちたもっちりとした肌をめざしましょう。
(※)肌あれ、あれ性